女性活躍推進の取り組みにおいて大切なこと

女性活躍推進の取り組みにおいて大切なこと

目標数値だけでなく、個々に向き合う姿勢が必要

2022年4月より、「女性活躍推進法」に基づく一般事業主行動計画の策定・公表の義務が、常時雇用する労働者数「301人以上の事業主」から「101人以上の事業主」まで拡大されました。

第1子出産を機に約5割の⼥性が離職するなど、出産・育児を理由に離職する⼥性は依然として多く、出産・育児後に再就職した場合、パートタイム労働者等になる場合が多いのが、今の日本における働く女性の現状です。また、管理的立場にある女性の割合も近年緩やかな上昇傾向にあるものの、国際的に見ても低いです。

企業自身にとっても、採用や育成等に多大なコストを投じた⼥性社員が能⼒を⾼めつつ継続就業できる職場環境にしていくことは、⼈材の確保・定着や社員のモチベーションの向上など、多岐わたり大きなメリットがあるといえます。

しかしながら「女性労働者が多ければ多いほど、女性が働きやすい環境になる」というわけではありません。男性が多い職場でも、働きやすいと感じる女性も多くいると思います。また、女性活躍推進のための数値目標を掲げただけでは、効果があるわけではありません。

大切なのは、一人ひとりの女性労働者が「どのような働き方をしたいのか」「どのような人生を送りたいと考えているのか」を企業側が知ったうえで行動にうつすことです。一言で「ワークライフバランス」と言っても個々によって考え方は異なることでしょう。思いに寄り添う姿勢を持ち、聞く耳を持つことが、目標数字を掲げるだけの表面的な取り組みで終わらない取り組みにつながります。

また、女性だけに限ったことではなく、会社は“すべての労働者”を支えなければなりません。面談や研修を女性のみの対象とするなど、女性労働者を優先的に取り扱う取り組みについては、一部の場合を除いて法令違反となります。なかには、テレワークや短時間労働を希望する男性社員もいることでしょう。女性労働者には優遇されるが男性労働者には適応できないなどという不平等が発生しないようにしなければなりません。忘れてはいけないのは、「女性が働きやすい環境」ではなく、格差なく「全社員が働きやすい環境」を目指すことです。

出典元:厚生労働省ホームページ

「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しましょう!」
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000614010.pdf

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